2005年8月22日(月)から3日間、地元校区の小学校の新任教員の研修を工房で受け入れさせてもらいました。どんな人が来るのか少し心配していましたが、O先生は学生時代に陸上をしていたというスポーツマンで現在、大学院にも通っているとのこと。
研修は私の仕事の都合もあり、午後からの3~4時間でしたが、仕事を見たり教えたりすることで新鮮な気持ちで過ごせました。

1日目、仕事場の様子や刃物研ぎの手順、道具の使い方などの簡単な説明。
銘切り練習用の鉄板でタガネを使い文字を彫る練習をしてもらう。
O先生の集中力や熱心に作業する姿を横で見ていてニンマリとする。以前、私も陶芸で土に触れているとついつい時間を忘れてしまうことがありました。これがいざ仕事となると大変ですが、集中力を持って仕事をすることはいろいろな事にも通じることだと思います。 

2日目、包丁研ぎを体験してもらう。
練習用の包丁が少なく(お客様から預かった物を練習台にするわけにいかず)、鍛冶屋さんで鍛錬してもらった刃の厚みがある薄刃包丁の荒研ぎ、バフ研ぎ、刃付けなどをし、柄を取り付け、昨日練習したタガネを使い自分の名前を入れてもらう。
出来上がった鎌薄刃包丁は世界でひとつだけの物に仕上がりました。
和包丁の奥深さ、おもしろさを話したつもりですが、伝わったかなぁ・・・。

3日目、最終日は「堺市」と大阪市の「本町」に配達があり車に同乗してもらいう。車中では最近の小学生や学校、地域のあり方など結構まじめな話をしました。
堺では得意先訪問以外に堺HAMONOミュージアムに立ち寄る。
館内では包丁の展示や刃物研ぎの機械を置いてあり、商品の販売もしています。

「堺HAMONOミュージアム」ホームページはこちらから 堺HAMONOミュージアム

どんな仕事でも短い期間で何が理解できるかわかりませんが、今回、私自身は違う世界の人と接することでいい刺激を受けました。
仕事を初めた頃、先代にいろいろと迷惑をかけたなぁと懐かしく思い出したり、人に教えるということは難しい事だと改めて感じました。